交通事故の3つの解決方法について②交通事故紛争処理センターでの解決

交通事故の3つの解決方法について②交通事故紛争処理センターでの解決

2022年2月21日 オフ 投稿者: 田中

前回から交通事故の解決方法について解説してきました。
今日はあまりなじみのない交通事故紛争処理センターについて解説します。

交通事故紛争処理センターとは?

交通事故紛争処理センターは公益財団法人で、交通事故の解決を専門に扱う法人です。
交通事故紛争処理センターは全国11箇所にあり、地方在住の方でも利用しやすくなっています。

交通事故紛争処理センターの特徴は交通事故を専門に取り扱う弁護士が複数在籍しており、裁判と違い交通事故専門の弁護士が第三者として意見から
もらえることで交通事故の問題を解決するという方法(和解あっせん)がとられています。

裁判外の紛争解決方法としてADRと呼ばれており、公的な機関のため費用が必要ないという点も特徴です。

交通事故紛争処理センターでの解決のメリット


交通事故紛争処理センターのメリットは、①費用がかからない②交通事故専門の弁護士の中立・公正な意見が期待できるという点にあります。
特に②が重要で、示談交渉は専門家である保険会社にどうしても有利になりがちになるため、気がついたら保険会社のいいなりになってしまうケース
も少なくないからです。
その他のメリットとして損害賠償額の基準も弁護士が関与するため、裁判の基準で算出されます。その結果示談交渉の場合に比較して金額が高くなりやすい点も挙げられます。

このように費用を抑えつつ、示談交渉の場合よりも高い賠償を期待できるのが、交通事故紛争処理センターでの解決のメリットです。

交通事故紛争処理センターでの解決のデメリット

交通事故紛争処理センターで解決を行うデメリットは原則として被害者自身が出席する必 要がある点が挙げられます。
そのため、被害者の負担が重く、治療が完了するまで解決が図れないという点がデメリットとして挙げられます。

また、受付の段階で訴訟の方が良いと判断されたケースでは利用を拒まれる場合があります。
どのような場合でも利用できるとは限らない点がデメリットといえるでしょう。

示談交渉がまとまらない場合には交通事故紛争処理センターも検討してみましょう

常に利用できるとは限らない点は交通事故紛争処理センターを利用する上でネックですが、費用がかからず、高額な賠償が期待できるというのはこの制度を利用した解決の魅力です。
示談交渉がまとまらない場合には利用を検討してみましょう。
その際には一度専門家へ相談することをおすすめします。