交通事故の3つの解決法について①示談交渉

交通事故の3つの解決法について①示談交渉

2022年1月14日 オフ 投稿者: 田中

交通事故といえば保険会社と交渉を行い、最終的に示談書を通じて解決を行うというのがよく見られる解決方法です。
しかし、交通事故の解決方法はそれだけではありません。

今回から3回に分けて交通事故の解決方法についてそれぞれの方法について解説していきます。

交通事故の主な解決方法は3通り

法律上、交通事故の被害者は加害者に対し不法行為(民法709条)に基づく損害賠償請求権を有しています。
この損害賠償請求権をどうやって具体的に支払ってもらうかというやりかたによって解決方法は以下の3つに分類されることになります。

  • 示談交渉による解決
  • 交通事故紛争処理センターでの解決
  • 訴訟による解決

それぞれどの方法をとるかは被害者の自由です。
そのため、被害者の方はそれぞれの方法がどのようなメリットやデメリットがあるのかを理解しておく必要があります。

示談交渉による解決

最も一般的な解決方法で、交通事故でよく利用されている保険会社を通じた交通事故の解決方法は、この示談交渉による解決にあたります。
示談というのは当事者が合意で問題を解決することをいいます。法律的には和解契約を締結するとも言い換えることができます。
示談交渉を完了すると示談書に署名押印をすることになりますが、これは和解契約を締結していることになります。

示談交渉のメリット

示談交渉による解決の最大のメリットは最も短期間で解決を図ることが可能であるという点です。
この後で紹介する他の方法は外部機関の手続きを利用するため解決まで時間がかかるのに対し、
示談交渉は当事者(保険会社)の合意があれば解決できるので短期間での解決できる点が最大のメリットです。

示談交渉のデメリット

デメリットは、損害賠償額(保険金の金額)が裁判と比較して金額が安くなる傾向にある点です。
損害賠償額の金額決定の基準には、保険会社(任意保険)の基準、弁護士基準があり、保険会社は保険会社の基準に従って保険金額を算出します。
しかし、こうした金額は弁護士基準より低いため、金額が安くなる傾向にあります。