逸失利益や慰謝料とは?わかりやすく解説
交通事故のブログを見ると絶対に登場する言葉が逸失利益や慰謝料という言葉です。しかし、これらの言葉は法律用語のため言葉だけを見ても意味が分かりにくく、具体的な意味や内容を知っている人は意外と少ないのではないでしょうか。
ここでは、交通事故について考える上で絶対外すことのできない逸失利益と慰謝料について解説していきます。
逸失利益とは?
逸失利益とは得られるはずであったのに交通事故によって失われた利益のことをいいます。詳細はまた別の記事でしたいと思いますが、逸失利益と呼ばれるもので代表的なものは休業損害がこれに当たります。
休業損害とは交通事故によって仕事を休んでしまった事によって発生する損害のことをいいます。休業損害は仕事ができていれば得られるはずであった利益、つまり会社員であれば給料がこれに該当しますし、自営業の方であれば売り上げになりますが、これを加害者が賠償するものです。
その他にも後遺症によって労働能力が低下すればこうした損害も逸失利益の一つとなります。詳しくは逸失利益の各項目について解説する別記事にて解説さていただきます。
今回は簡単に逸失利益とは何なのかという点だけ抑えていただけばと思います。
慰謝料とは?
慰謝料とは損害賠償のうち精神的な苦痛に対して支払われる金銭のことをいいます。
交通事故のうち人身事故についてだけ認められる損害の一つです。
というのも人身事故の場合、事故によって被害者は強い不安や恐怖感を感じます。こうした歳には強い精神的苦痛を感じます。こうした精神的な苦痛に対する損害賠償として支払われるのが慰謝料です。
余談ですが、最近は慰謝料という言葉を結構簡単に使い、精神的苦痛でもちょっとしたストレスに対しても慰謝料を請求できるかのように考えている人もいますが、本来は交通事故のように生命に対する強い恐怖を感じるような強い苦痛が伴う場合に認められるもので、何でもかんでも認められるようなものではありません。
さて、そんな慰謝料ですが、一口に慰謝料と言っても交通事故における慰謝料にはいくつか種類があります。
ここでは種類ごとに見ていきます。
死亡慰謝料
死亡慰謝料は、被害者が死亡したときに遺族の方に支払われる慰謝料です。死亡慰謝料と言っても遺族方が被害者の死亡によって受ける精神的苦痛に対する慰謝料と、被害者自身が死亡した時に受ける精神苦痛に対する慰謝料と二通りあります。
被害者自身が受けた精神的苦痛に対して支払われる慰謝料については被害者が死亡していますので、相続によって遺族の方が請求できるという立て付けになっています。
後遺障害慰謝料
後遺障害慰謝料は後遺症に対して支払われる慰謝料です。注意が必要なのは、後遺障害等級認定によって等級の認定がされないと後遺傷害慰謝料は対象にならないという点です。後遺症と言えば後に残った痛みや傷害であれば何でも良いかと思われるかもしれませんが、残念ながらそうでは無い点に注意です。なお、後遺障害等級の認定についてはこのブログの中で何度も書いておりますので、良かったらそちらの記事もご参照ください。
傷害慰謝料
別名が入院慰謝料とも呼ばれており、交通事故によってケガをした場合に発生するのが傷害慰謝料です。 傷害慰謝料で注意したいのは、ケガをしたと言うだけではダメで、病院に行って治療を受ける必要があります。 基本的には長いこと病院へ通ったり入院したりすればするほど傷害慰謝料は高額になる傾向にあります。
まとめ
簡単に逸失利益と慰謝料について解説してきましたがいかがでしょうか?このほかにも慰謝料や逸失利益に含まれる可能性のあるのものはケースごとにたくさんあります。示談金にこれも含まれないのだろうか?と疑問に思った際には是非ご相談ください。